とある躁鬱病患者の希死念慮事情

今日から一週間、自殺予防週間だぜ!防ごう、自死!というわけで、タイトルにかする記事を書きます。

 

◾️はじめに

まず、躁鬱病うつ病の一種ですが、今日において躁鬱病とは厳密には「双極性障害」と言って、気分が高まったり落ち込んだり、躁状態うつ状態を繰り返す「脳」の病気です。激しい躁状態うつ状態のある双極I型と、軽い躁的な状態(軽躁状態)とうつ状態のある双極Ⅱ型があります。(双極性障害とは - 原因、症状、治療方法などの解説 | すまいるナビゲーター | 大塚製薬https://www.smilenavigator.jp/soukyoku/about/

 

◾️前提

私は、双極II型の双極性障害者です。生家と相性が悪く小学生の頃から希死念慮があり、度々社会でうまくいかず困っており、5年ほど前にようやく精神科に通院し始め、2年前に「大うつ病」の診断を受けた後「双極性障害」の診断を受け今に至ります。

自己分析や主治医の意見書を見るに、私の希死念慮躁鬱病の起因は、生まれつきの要因と親との関係性で躓いていることだと思われるものの、そもそもの死にたい理由を遡ったところで今から解決することは難しいと私は結論づけています。

フロイト、聞いてるか?助かりたくてお前が書いた精神分析入門は読んだけど、助かれないことがわかったぞ。と、いうわけで、希死念慮と仲良くしながら生き延びようねという生存戦略をとる他ない現状を過ごしています。

 

◾️これまで

小中高と授業中に外出する問題児だった訳ですが、高校受験でうっかり死にかけ、高校生の頃に一度精神科を訪ねるものの「保護者と来てください」と帰され、親に言ったところ「精神疾患なんて恥ずかしい。それにうつ病は大変苦労した人がかかるもので、あなたみたいな苦労していない人間はならない」と返されました。高校卒業後一人暮らしを始め、毎晩泣きながら就労し続け、精神科に行かなくてもどうにか助からないか模索するも、勤務先のパワハラと労働条件の悪化が酷くなり精神科にかかることになりました。

社会人になってかかった一軒目の精神科は、初回で「だから俺に精神疾患患者を回すなと言っているだろう!」と明らかなバイト医が看護師を怒鳴りつけているところに遭遇、その医師にビビりながら診察を受け「労働環境が悪かったら誰でも萎縮する。眠れないらしいから睡眠導入剤は出すがうつ病ではない」と診断され過ごしました。薬効で眠れるようにはなったものの抑うつ状態は変わらず、転職して解決させました。

二軒目の精神科は、新職場で部下育成がうまくいかず自分が悪いと過度に責めた結果死のうとし、職場近くの即日受診可能なところでしたが大正解でした。医師との相性が良く、公認心理士によるカウンセリングも受けられ、薬を試行錯誤してもらいピッタリ合うものに巡り会え、死にたくても死ぬまでのアクションを取らなくなるという、とてつもなく症状が改善しました。

ちなみに私は助かったものの二軒目のクリニックの口コミは良くなかったです。だけどな、精神科選びで医師に関する口コミを信用するなよ。書いてるのは精神疾患患者だぞ、当てにならないに決まってるだろ。受付や看護師に対する口コミは結構当たっている気がするが…

そして引っ越しにより物理的距離が広がったため通院困難となり三件目のクリニックへ。一件目より相性が良いが二件目ほどは良くない所感。もし実現度が高い自傷欲求が出ても、ギリギリ回避する対応ができそうな感じ。

 

◾️現在

一番実現度の高い自死機会は二軒目の精神科通院のきっかけになった部下の育成ミスの時でした。その時に思ったのは「あいつの生きたかった明日、なんて関係ない。私は今、私の話をしているんだ!」という気持ちと、「うっかり死んだらどうする!」という気持ちでした。死にたがっている自分を死なないようにするためにどうにかするものの、うっかり機会があれば死にそうな状態であり、その機会を現実的に作りそうで危ういという感じでした。あまりに実現度が増してきたので、数年ぶりに身辺整理の上、初めて挨拶回りをし始めたところ、友人が生きながらえて欲しい旨の曲を作詞作曲して送ってくれたから、短歌で返歌しました。良い友人を持ったね。(客観視コメント)

その後、薬物の効果により持ち直した結果、今は医療保険のオーソドックスなコースに落ち、緩和型に入っているところです。ここからわかることは「医療保険に入った=生きようとしている」です。

科学の力ってスゲー!薬のおかげで死にたい気持ちがある程度抑えられるというか、私の場合は「気分が落ちても、実現度が高めに死に至る自傷行為に走りそうになる気持ちまで落ちることがなくなる」訳であって、落ち込むし死にたくはなる。ただ、うっかり死ぬ確率がガクンと減っている実感がある。不思議〜!

👇無駄に図解👇

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◾️おわりに

【誰かから死にたいといわれた、希死念慮をまだ持ち合わせない人へ】

返す言葉は「あなたは死にたいんだね。でも、私はあなたに死なれたら悲しいから、死んで欲しくないな」で終わらたらいいと思います。

「死ぬのは悪い事だよ」も「死なないで生きていれば良いことあるよ」も「あなたが死ぬ今日は誰かが生きたかった明日なんだよ」も要らないです。

死にたいと思った感情を否定されたくないし(だからと言って死ぬことを肯定されたい訳ではない)、未来の話なんてしてないんだよ。「今」が苦しいんだから、「今」助かりたいんだよ。誰かが生きたかった今日とか関係ない、他人の生き死になんてどうでもいいです。生命の譲渡ができるなら話は別だけど「私」が死にたいんだから、「他人」が死にたくないとかお門違いもいいところで影響がないから一昨日おいで。

 

【死にたいみんなたちへ】

友人や配偶者にうっかり死にたいなんて言ったら、こちらが思っているよりも心配や狼狽されること間違いなしなので、あまり言わない方がいいというtips。なんならうつ病経験者に話しても理解が得られる訳ではない驚き。自分の想像以上に他人は死にたがらないらしいという知見。だけど、なら誰に言えるの?という疑問。(現時点では精神科や心理士というような専門家に相談がベターかなと思う)

個人的には死にたくなったら理由を突き止めて、死にたい欲求を隠しつつ、その理由を解決するために動くと吉な気がする。

引き続き私も死にたいなと日々薄っすら思っているものの、がんばって明日も生き残っていこうとしているので、あなたもがんばって生き残れるといいですね。生きることに価値があるかは別として、お互いがんばりましょう。あなたの明日が、あなたにとって楽しい日でありますように。

 

おしまい